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「空飛ぶ円盤」型飛行機の開発が再開?(上)
Noah Shachtman

2003年12月20日 2:00am PT  2007年にメリーランド州パタクセントリバーで空飛ぶ円盤が飛んでいても、宇宙人による攻撃ではないので、警戒は無用だ。

 その時期に奇妙な乗り物が飛行していれば、それはロシア人の努力――そして米海軍の協力――が結実したことを意味する。

 20年以上もの間、旧ソ連の航空宇宙産業のエンジニアたちは、(「史上最低の作品」などと評されることもある)映画『プラン9・フロム・アウター・スペース』に出てきそうな無人飛行機に取り組んできた。しかし、翼が短くて車輪のない、ピタパン[中近東の平たいパン]のような形をした無人飛行機『エキップ』(EKIP:ロシア語で「エコロジーと進歩」の略語)は、資金難から開発が止まっている。

 しかし、近いうちにこのプロジェクトは勢いを取り戻すかも知れない。米国議員の仲介で、ロシアのサラトフ航空機製造プラントでエキップの設計を進めてきたチームに、新しい顔ぶれが加わるからだ。米海軍航空システム司令部(NAVAIR)はこの型破りな無人飛行機の開発に、今後何年間か参加することに同意した。テスト飛行はいまのところ、2007年にパタクセントリバーに近いウェブスターフィールドで行なわれる予定だ。

 最初の試作機は重さ約230キログラムにとどまる見通しで、1990年代初頭にテスト飛行に成功したとされている12トンの機体に比べるとちっぽけなものだ。

 「しかしうまく行けば、航空機設計における全く新しいコンセプトが誕生することになる」と、NAVAIRの研究・工学責任者のジョン・フィッシャー博士は期待している。

 特殊な形状の物体は、周囲の気流が乱れるため、飛行が困難なことが多い。そしてエキップの形状は間違いなく特殊な部類に属する。

 しかしフィッシャー博士によると、エキップの設計チームは、機体の周囲に真空部分を作り出し、気流がその外側を流れるようにする方法を考案した。

 この方法は、ルーマニア人で航空学の先駆者のヘンリ・コアンダ氏のアイディアを元にしているようだ。コアンダ氏はジェットエンジンの父として知られているが、空気の流れの中に物体を置いた場合、空気は物体に沿って流れようとすることを1930年代に発見した。この「コアンダ効果」の発見以後、揚力――機体を上に引き上げようとする力――を増すために、ほとんどの飛行機の機体は若干丸みを帯びるようになった。

 さらに、完璧に丸い飛行機――まさに空飛ぶ円盤――を開発しようと思いついたエンジニアも少なくない。米海軍は1940年代に、プロペラ駆動でヘリコプターのように離着陸可能な、フリスビーに似た形の戦闘機、『フライング・フラップジャック』を開発した。

 フラップジャックのテストはエリア51付近で行なわれていた。エリア51というのは軍の秘密基地で、超常現象愛好者たちが何十年にもわたって執着している場所だ。

 「これがもとで、多くの人が空飛ぶ円盤を信じるようになった」と、『見当違いの飛行機作り:ライト兄弟以前(および以後)の取り組み』(The Wrong Stuff: Attempts at Flight Before (and After) the Wright Brothers)の著者であるフィル・スコット氏は語る。「ドラッグでハイになっていたら、誰だってあれは空飛ぶ円盤だと思うだろう」

 このフラップジャックはちゃんと飛行したとスコット氏は付け加える。しかし完成する前に、米軍の飛行機はジェット機に移行してしまった。

(12/24に続く)

[日本語版:高橋達男/福岡洋一]
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